バリュー投資〜CFと投資先日記〜

資産形成を目指すべく行った日々の活動を記録しています

起業して事業売却+株 VS 株一本 資産が多くなるのはどっち?

資産を増やすことのみを考えたとき、

a.起業をしてその資金で株式運用をする場合

b.株式投資一本でいく場合

どちらが最終的な資産額は多くなるのでしょうか。

今回はこのテーマについて書いていきたいです。

 

 

 

私がこのテーマを考えることにした理由

私は元々資産運用に興味がありました。そのお金で何かやりたいということは特にないのですが、ただ増やすことに興味があります。資産額を増やすことを考えた場合、現在医学部に通っていることもあり、医師免許による報酬をもとにこれからどうすればいいか考えていました。

色々考えた結果、

a.医療現場にある問題を解決するIT関係のサービスを作り売却し、その資金で株式投資をする

という方法と

b.医師免許に得られる報酬をもとに株式投資をする

の2つの方法が期待値が高いのではいかという結論になりました。

 

aについては、医師免許という参入障壁が使える分野で勝負が出来るので、普通の起業よりは勝算があるかと思います。ただし当たり前ですが、最大のネックは事業売却が成功するか分からないことです。どちらかというと失敗する可能性の方が大きいのではないでしょうか。

bについては、既に医学部に入っているので医師免許取得についてはあまり問題ないとして、ネックなのは株式投資で高い利回りをあげる必要があることです。インデックス投資の並の利回りでは、大きな資産はつくれません。

 

かといって、aの方がいいかと言われると、何年経っても成功しないことも大いにあります。それなら最初からインデックスファンドでも買って遊んでた方が、最終的なリターンは高くなります。

結局、悩んでいても結論は出ませんでした。

したがって、困ったときの神頼み、ならぬ数字頼りということで、簡単な複利の計算で試算してみることにしました。

 

 

資産運用の前提条件

数字でシミュレーションをするには、前提条件が必要です。今回は下記のような条件で試算します。

a:5年後に事業をバイアウトし、税引き後で現金1億円手に入る。これに加え2年目から毎年250万円を株式投資に追加する。インデックス投資で運用利回りは7%と仮定。

b:初期資金1000万円、2年目から毎年250万円株式投資に追加する。個別株投資で運用利回りを11.2%と仮定。

加えて、aとb共に30歳から資産運用をスタートするとし、税金は利回りに対して毎年20.315%かかると仮定。

 

この仮定を見たときaの方がかなり有利だと感じる方が多いと思います。そうです、aの方を有利な条件にしても結果はbの方が有利なのです。詳しくは後ほど記述するとして、前提条件の話を続けます。

 

バイアウトについて

バイアウトで税引き後キャッシュ1億円と仮定したのは、特に根拠はありません...。この値を変えることで結果は大きく変わりますが、そもそもバイアウト出来るかどうかすら不確かです。なので厳密な数字ではなく、大雑把に仮定することにします。

 

また、バイアウトについては資産運用を始めてから5年後に手に入るとします。(資産運用しながらバイアウトもしないといけないのでかなりハードです)

 

毎年250万円の資金追加は現実的?

毎年250万円の追加が可能かについては、年収1000万あれば十分可能だと考えています。

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(参考 https://www.google.co.jp/url?sa=i&url=https%3A%2F%2Fwww3.nhk.or.jp%2Fnews%2Fspecial%2Fsakusakukeizai%2Farticles%2F2017121805.amp.html&psig=AOvVaw0hz5Zb_6BujjXxvwb3tAdH&ust=1587052140613000&source=images&cd=vfe&ved=0CA0QjhxqFwoTCNCgv5Hk6ugCFQAAAAAdAAAAABAD

 

こちらは年収別手取り額の表です。年収1000万の場合手取りは713万円、そこら250万円を株に使うとして463万円余ります。463万円は年収500万円の手取りより多く、年収80万の手取りよりは少ないという額です。このまま税金が上がり続けても、年収500万と同等程度の生活はできる計算です。

医者の平均年収である1500万で考えると、年収1000万程度の生活はできる計算です。都内在住のサラリーマンならストレスフリーという訳にはいかないかもしれませんが、医者の場合は幸い地方の方が給料が高い傾向があるので生活コストを抑えることができます。

 

予想利回りは現実的か

次に、予想利回りについて。下記は1900年から2012年の国別株式市場の利回りの平均です。

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(参考 https://america-kabu.com/2017/01/17/real-return-on-stock/

米国の利回りは6.2%、全世界の平均が5.4%となっています。

bで仮定した利回り11.2%については、賢明なる投資家 でグレアムが言っていた超過リターン5%に由来しています。個別株などで市場平均に対して超過リターンを狙う場合、5%以上の利回りを得ることができなければ労力に見合わないとグレアムは言っています。積極的な投資をするからには株式について徹底的に勉強すべきで中途半端は許されません。個別株投資をするからには、米国のインデックスに対して5%以上の利回りを個人の場合でも得たいものです。(毎年11.2%の利回りを得るのは決して簡単ではないですが、裁定取引を取り入れたら決して無理ではないと思っています)

 

また、aで仮定した利回り7%は甘くつけています。上記の図によると調子が良かった米国ですら平均利回り6.2%なので、インデックス投資で7%を狙うのはかなり難しいでしょう。繰り返しになりますが、aが有利になるような条件で設定しています。

 

税金は厳し目に計算

税金の計算については厳し目に設定してあります。普通は含み益があっても課税されず複利の利率はその含み益にかかっていくのですが、今回の資産では含み益にも必ず税金がかかり引かれる計算です。

こういうのは控え目に見積もるのが大事なので、税金は毎回利益に対して引かれることにしました。

 

ちなみに、株への税金を0にして考えると資産額の増加スピードはめちゃくちゃ増えます。株式投資が非課税の国に移住するレベルですが、医師免許は日本に紐づいているので私は諦めました。治安や言語、ご飯の美味しさなどのメリットが日本にはあるので、そのためのコストだと考えれば...納得はできます。ただ、配当への課税は二重課税なので何とかして欲しいです。企業が資本を負債で調達した場合には資本コストである利息は費用として認められますが、株式の場合は資本コストである配当支払いは費用にすることが出来ません。配当に対する税金を軽減する配当控除がありますが、それも不完全です。控除ではなく免除すべきです。

 

話が逸れてしまったので、さっさと結論に移りましょう。

 

 

 

結論:株一本の勝ち

もう一度a,bの条件をあげておきます。

a.医療現場にある問題を解決するIT関係のサービスを作り売却し、その資金で株式投資をする

b.医師免許に得られる報酬をもとに株式投資をする

 

下記は30歳から70歳までの資産額の推移予測です。(系列の右に表示してあるFALSEや0は関係ないので無視して下さい)

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ちなみに他の条件も初期資金1000万円、毎年250万円追加で計算しています。

グラフを見ての通り、最初はバイアウトで得た1億円によりかなり有利なりますが、68歳にどちらの場合でも10億円を突破し、それ以降はbの条件(目標利回り11.2%)の方が上回ります。

 

1億円のアドバンテージがあっても、4.2%の超過利回りをとれれば30年強で資産額を上回ることができます。

こう考えると、事業売却という成功する可能性が非常に予測しづらい(恐らく低いでしょう)戦略を取るより、株一本でいく方がずっと期待値が高いでしょう。更に、aについての仮定は、事業を育てていく中でも資産運用をし、かつ入金もしていかないといけません。現実はもっと厳しいでしょう。

 

もちろんbの利回りが、事業売却したあとに株式投資の技術が洗練されていくに従い、11.2%かそれ以上に改善する可能性もあります。その場合は当たり前ですが、aの資産額はbに対して見劣りする結果となります。ここで新しい予測cを登場させます。

 

c:利回りは7年目まで7%、以後11.2%。5年目に1億円を手にし、毎年250万円の入金は6年目から開始

 

この仮定のもとで計算すると、59歳で10億円を突破し、最終的に資産額は26億円強となります。aやbに対して最終的に2倍以上資産額が多くなります。理想はcのような流れですが、歳をとってから毎年5%のαを達成するのは想像以上に困難なのではないかと思います。もちろん、cのような方はいらっしゃると思いますが、期待値という視点で考えた場合は、bのプランが一番現実的だと思います。

 

したがって結論です、途中に事業売却により株式投資用の資金を稼ぐより、最初から株一本でやっていく方が良いです。

意見は色々あると思いますが、少なくとも私の結論ではこうなりました。

 

 

感想

正直、1億円の圧倒的なアドバンテージがあっても、4.2%の超過リターンには33年で負けてしまうという事実には驚きました。

今まで、プログラミングなどで医療系のサービスを作り、それに売却利益で株式投資をするというプランと、最初から株式投資一本でいくプランだとどちらがいいのか悩んでいました。

けれど数字を使ってある程度答えが出せたことにより、スッキリできました。これで株の勉強に邁進できます。

 

今度は株と不動産だとどっちが複利利回りは高いのだろうか、という疑問が湧いてきましたがそれについては別の機会に触れてみたいと思います。